丸 好相性・岩貞撃ちでマジック点灯させる  直接対決虎狩りで6度目の正直

 広島・丸佳浩外野手(29)が13日、優勝マジック点灯が眼前に迫る14日からのビジター6連戦を、これまでと同様に泰然自若の心構えで臨む考えを示した。まずは京セラドームで阪神と3連戦。6度目のマジック点灯機会となる初戦は、勝つか引き分けが条件となる。相手先発は岩貞。丸が6月23日に1試合2発を放った相手で、打ち負かすにはこれ以上ない舞台だ。

 Vロードをまっしぐらに進む中、自力でのマジック点灯機会が訪れた。2位の巨人に11・5ゲーム差をつけ、圧倒的な強さを見せつける広島は14日から阪神3連戦。勝てば「32」、引き分けなら「33」が点灯する。丸はそれでも動じずに、「まだまだ先のことです」と、これまで通りの姿勢を貫いた。

 今季初めて点灯の可能性があった2日から数え、6度目の機会。その間6連勝もあったが、対象チームの勝敗も関係するため足踏みし、昨年8月8日の球団最速点灯の更新はならなかった。今回は阪神との直接対決。勝敗がそのままマジック点灯に直結する。

 もちろん丸は従来通りの戦い方で臨むナインの総意を代弁した。「(17日からのDeNA3連戦を含め)6連戦だけど、僕らは一戦一戦と区切ってやっている」。開幕から積み上げてきた59勝のように、一戦必勝の意識で試合を制していく考えだ。

 14日の相手先発はくしくも丸が今季相性のいい岩貞だ。対戦は6月23日、甲子園での1試合だけだが、先制2ランを含む2発を放ち3打数2安打3打点。左腕に嫌なイメージを植え付けたはずだ。

 「(打ったという)イメージはないけど、球筋は残る。大げさに考えずに」。通算対戦成績は30打数8安打で打率・267、4本塁打、10打点。昨年までは決して得意とする存在ではなかったが、それも吹き飛ばすほどの結果を今年は残している。周囲の期待は高まるばかりだ。

 3連覇へ向けたチームの節目と同時に、プロ11年目の自身にとっても一つの節目を迎える1週間になる。順調に一戦一戦を進んだ先に、背番号9は17日にも国内FA権の資格取得条件を満たす。攻守でチームをけん引し、不可欠な存在なだけに、球団は全力で引き留める方向だ。

 チームは12日の巨人戦で敗れ連勝は6でストップした。だが、後半戦はここまで全8カード負け越しなし。さらに今季阪神戦は10勝4敗と得意の相手。まずは次の今季100試合目を白星で飾る。

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