大瀬良 セ・トップタイの7勝目 初の無四球完投5連勝 5月は4戦4勝

 「広島6-3中日」(25日、マツダスタジアム)

 大歓声に背中を押され、広島・大瀬良大地投手は116球目を投げた。アルモンテに右越えソロを浴びた直後の九回2死。最後はビシエドを遊ゴロに打ち取った。「マツダで完投したいと思っていた」。9回5安打3失点。充実感いっぱいの、自身今季2度目の完投勝利だ。

 低めへの制球力が抜群だった。六回以降に2本のソロ本塁打などで失点したが、1回で複数失点はなし。「緩いカーブとかが使えた」。味方の大量得点も力に変え、狙い球を絞らせず手玉に取った。

 今年でマツダスタジアムは開場10年目を迎えた。ドラフト直前の13年10月。九共大の同級生と広島へ旅行し、球場で行われていたCSファーストS・阪神戦のパブリックビューイングに参加した。「メジャーの球場みたいでいいな」。運命に導かれ本拠地になった。夢の器で鯉党に夢を与え続けるのが自身の仕事になった。

 5月は負けなしの4戦4勝。5連勝で阪神・メッセンジャーに並ぶリーグトップタイの7勝目を手にした。緒方監督は「最後まで投げ切ってくれたのは大きかった」と称えた。

 プロ初となる無四球完投。「僕にとっては大きいこと」。新たな手応えと自信をつかみ、大瀬良がチームをけん引していく。

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