広島のドラフト１位・中村奨成捕手（１８）＝広陵＝は春季キャンプを２軍でスタートすることが１９日、決まった。じっくりと育成していくのが狙いで、まずはキャッチングなどの基本を徹底的に身に付けていく。

　倉２軍バッテリーコーチはスタッフ会議後、中村奨の育成プランについて言及。「捕球できて初めて投手に信頼してもらえる。防具を着けての動き方も含め、まずはしっかりと捕る方をやっていきたい」と説明した。

　捕手として成功するためには守備力が欠かせない。プロの投手の鋭い変化球やワンバウンドの捕球には、高校時代と比べはるかに高い技術が要求される。昨夏の甲子園で１大会個人最多の６本塁打を放った打撃に注目が集まりがちだが、大事なのは守り。ミットの出し方など基礎を反復練習していく。

　「捕ることができれば（試合に）出していこうと思う。実戦で覚えることはある」と倉コーチ。１軍が沖縄移動後の１６日以降に、２軍も練習試合が予定されている。実戦で経験を積ませて成長の糧にする考えだ。

　中村奨はこの日、大野練習場で合同自主トレに参加。２軍キャンプスタートに「どんどん捕って（プロの球に）慣れていきたい。やることをしっかりやって、キャンプ中に１軍に上がれればいい」と意気込んだ。上を向いてプロの世界を歩んでいく。