広輔ベストナイン文句なし初受賞!不動の1番、来季GG賞に照準

 広島・田中広輔内野手(28)が17日、遊撃手部門で自身初のベストナインに選出された。広島からは会沢、菊池、丸、鈴木と合わせ12球団最多の5人が選ばれたが、2年連続の5人受賞は球団史上初めて。新たな勲章を手にした田中は来季、2年連続のベストナインはもちろん、3年連続遊撃でのフルイニング出場、さらにゴールデングラブ賞の初受賞に意欲を示した。

 鯉のスピードスターが新たな勲章を手にした。盗塁王、最高出塁率のタイトルに加えて、田中が初のベストナインを獲得。「まさか選ばれるとは思っていなかったので驚いています。来年もショートとしてベストナインを獲れるように頑張ります」と喜びに浸った。

 黄金時代到来を告げるように、カープから両リーグ最多の5選手が受賞した。田中の他に会沢、菊池が初受賞、丸、鈴木は2年連続の受賞だ。昨季は野村、石原、新井、丸、鈴木が受賞。2年連続5人の受賞は、球団史上初の快挙となった。

 そんな中で田中は不動の1番打者として堂々たる成績を残した。打率・290、8本塁打、60打点。35盗塁と出塁率・398はリーグ1位。さらにこだわりのフルイニング出場も達成。遊撃での2年連続は球団史上初の快挙で「去年より気持ちにすごい余裕があったので、そこまでしんどくなかった」とサラリと振り返った。

 代名詞となりつつあるフルイニング出場は「最低限の目標」と言う。「出続けることに意味がある。少しでも長く続けたい」。来季以降も試合に出続ける覚悟で、「レギュラーは(試合に)出てナンボ。痛くても何があっても、出られる状態なら出るのが当たり前」と真顔で言いきった。

 次なるターゲットはゴールデングラブ賞だ。今季16失策。守備率・977は巨人・坂本勇の・987、中日・京田の・980、DeNA・倉本の・979に次いで、リーグ4位だったが「最初はバタバタしてエラーも多かったけど、後半は少なくなった」と上達を実感。ただし「エラーを恐れず、自分の触れると思ったボールは触っていく」という広輔スタイルは不変。自身のポリシーを貫き通し、初の受賞を狙う。

 現在は大分・湯布院でリハビリキャンプを張る。「1年間しっかりやったし、秋のキャンプもしっかりと練習ができた。とりあえずはゆっくり休みたい」と田中。まずは疲れた体と心を癒やす。しばしの休息を経て、再び、全力で走りだす。(杉原史恭)

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