田中、死球で先制点「当たってもいい」 CSへ変わらぬド執念!!

 「中日3-2広島」(24日、ナゴヤドーム)

 広島が、中日との今季最終戦でサヨナラ負けを喫した。七回、2死満塁から田中広輔内野手(28)の押し出し死球などで2点を先制したが、守り切れなかった。レギュラーシーズンは残り3試合。球団史上最多の90勝到達は来季以降にお預けとなった。気を緩めることなく、CSファイナルSに向けて、最後まで全力で戦い抜く。

 意地を見せた。リーグ連覇を成し遂げた後でも、田中の姿勢は変わらない。勝利への執念でもぎ取った1点。鯉の切り込み隊長が気迫を前面に押し出した。

 「何が何でも1点が欲しい場面だったので、内角に来たら当たってもいいくらいの気持ちでした」

 0-0の七回2死満塁。カウント2-2からの5球目、内角への厳しい球が右肘に直撃。プロテクターに守られ、大事には至らず。押し出しの死球となり、貴重な先制点をもぎ取った。

 三回にも右肘に投球を受けるなど、中日・ゲレーロに並ぶリーグ最多の15死球。「厳しい攻めをされるのは分かっている。そこで逃げても意味がないので、踏み込んでいって勝負していくしかない」。1番打者として塁に出ることを最優先に考え、恐れずに攻めの姿勢を貫く。

 この日は東海大相模の先輩である中日・森野の引退試合。代打で登場した七回の打席後には花束を贈呈した。「(同じプロの舞台で)4年間しか一緒にできなかったですが、本当に良かった。一緒にご飯を食べに行った時にいろんな話をしてもらったりもしました」と名残を惜しんだ。

 残り3試合。「今までと変わらず、しっかりやりたいと思います」。短期決戦に向けて、最高の準備を整える。

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