松山救った!「代役4番」誠也&赤松とともに闘った心優しき男

 「阪神2-3広島」(18日、甲子園球場)

 4番として味わう優勝は格別だった。胴上げの輪の中で、広島・松山竜平外野手は満面の笑みを浮かべた。しかも、この日は32歳の誕生日。一回には中前へ先制打を放ち、「こんな大事な試合で貢献できてうれしい」と声を弾ませた。

 大きく成長した1年だった。8月5日・DeNA戦(横浜)の第1打席で右肩を痛めて途中交代。「ここで抜けたらまた、毎年同じことの繰り返しになってしまう。このままレギュラーを取れずに終わってしまう」。トレーナーと話し合いながら必死にケアし、2試合の欠場だけで復帰。自慢の打撃を必死にアピールし続けた。

 その打撃でチームの危機を救った。鈴木が故障離脱した8月下旬から4番を任されるようになった。すると、9月に驚異的な勝負強さを発揮。9連勝中には34打数18安打、打率・529、3本塁打、15打点と爆発。「後ろにつなぐ意識が強かった。前にも後ろにも頼れる打者がいるので」と謙遜気味に振り返った。

 まだCS、日本シリーズと戦いは続く。そこでも「4番・松山」が勝敗を左右する存在になるのは間違いない。

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