誠也V打で2位阪神と7・5差 広島首位独走!72戦目で最高の折り返し

 「広島8-3中日」(30日、マツダスタジアム)

 頼れる男が試合を決めた。決勝打を放ったのは、広島の4番・鈴木誠也外野手(22)だ。同点の六回に左前適時打を放ち、勝ち越しに成功。今季25度目の逆転勝利で、2位・阪神とのゲーム差は7・5に広がった。6月は14勝7敗で終え、貯金は19に。同時にこの日、主催試合の観客動員数が球団史上最速34試合目で100万人を突破。大歓声を送ってくれるファンへ白星を届けた。

 勝利への執念が白球を運んだ。蒸し暑さを一気に吹き飛ばす4番の一振り。試合を決めたのは、好投したジョンソンからお立ち台で歓喜のウオーターシャワーを受けた鈴木だ。

 3-3の六回。先頭の丸が右翼線への三塁打を放ち好機を作った。無死三塁で鈴木が打席へ。カウント1-2からの4球目、内角への139キロ直球に反応。「落ちろという気持ちで走りました」。願いを込めた打球は、詰まりながらも左前に落ちた。

 勝ち越しの適時打で試合の流れを一気に呼び込んだ。「その前の厳しい球をファウルにできた。積極的にいこうとこの打席は決めていたので、厳しい球に1球でも手を出せたというのはよかった」。完璧な当たりではなかったが、納得のいく一打だ。

 左腕・バルデスからは、1打席目に死球を受けるなど、厳しく内角を攻められた。だが、一度も腰を引くことはなく「元々、内を攻めてくる投手。そこら辺もケアしていたので気にならなかった」。これまでの配球を頭に入れて打席に向かったことが、決勝打に結びついた。

 シーズン序盤から4番に座る若鯉。リーグ2位の57打点で仕事を全うしているが、満足はしていない。「広輔さんやキクさん、丸さんがしっかり走ってくれるので、打点につながっている。得点圏での打席というのを考えていきたい」とどん欲な姿勢を示した。

 相手のミスにつけ込みながら、11安打8得点で快勝。緒方監督は「単純にヒット、ヒット、ヒットは生まれない。その中でチャンスをモノにした攻撃ができている。選手の力だと思う」とナインの奮闘を称えた。

 この日、主催試合の観客動員数が球団史上最速34試合目で100万人を突破。同時にシーズンの折り返しとなる72試合目を白星で締めくくった。

 紛れもなく打線の軸となっている鈴木。「積極性は大事だと改めて思った。これからの試合でも投手と捕手の駆け引きもありますが、積極的にいこうと思う」。迷いなく突き進む若武者がチームを連勝街道へ導き、首位を独走する。

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