中崎 1軍復帰へ気合の丸刈り 逆襲の使者じゃ 腰も大丈夫「開幕のときより良い」

 腰痛を患い2軍調整中だった広島・中崎翔太投手(24)が、23日のヤクルト戦(マツダ)から1軍に復帰することが確実になった。22日はマツダスタジアムに荷物を搬入し、約1時間の有酸素運動を行った。当面は開幕時に務めていた抑えではなく六、七回を任される予定。「勝利の方程式」の一員としてマウンドに立つ。

 高校球児のように頭を丸め、トレードマークの顎ひげも短くそろえた。心機一転した中崎が、約1カ月ぶりに1軍復帰する。離脱の原因になった腰痛について「不安はない」と即答。時折、引き締めた表情にも闘志がみなぎった。

 「開幕のときより良い状態になっている。やっと戻って来ることができたし、しっかりチームの力になりたい。丸刈り?気合を入れるということです」

 オープン戦から球威を欠き、開幕しても不安定な投球が続いた。5試合に登板して1勝0敗1セーブ、防御率3・18。追い打ちを掛けるように、右側腹部に違和感を覚えた。4月10日に出場選手登録抹消。広島市内の病院で診察を受け「腰痛症」と診断された。

 「期待して使ってもらったけど、それを裏切ってしまった」。焦る気持ちを抑えながら、復帰への道を歩んできた。ウエスタンでは5試合に登板。連投テストをクリアし、20日のオリックス戦ではセーブシチュエーションの九回に登板して1回無失点だった。直球は最速147キロ。常時145キロ以上を計測し、剛球が戻ってきた。

 中崎の離脱後は八回・ジャクソン、九回・今村という勝利の方程式が組まれた。当面はこの順番が維持される見通し。畝投手コーチは「今は猛(今村)がよく投げてくれている。中崎は、まずは六、七回」と起用法を明言した。

 右腕は「与えられたところで結果を出したい」とする一方で、守護神復帰について「最初はそこで始まり、自分から手放してしまったので…」と言った。多くは語らなかったが、試合を締めくくる、しびれるポジションでの登板へ、意欲は感じさせた。

 好調な攻撃陣とは対照的に、投手陣は苦しい戦いが続く。チーム防御率はリーグワースト2位の3・82だ。「僕が抑えて、試合の流れを良い方向に向けられるようにしたい」。パワーピッチャーの迫力を見せつけて、勝利への道を切り開いていく。

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