ドラ1、慶大・加藤 最速150キロ完封締め 即戦力じゃ!

「東京六大学野球・3回戦、早大0-1慶大」(31日、神宮球場)

 広島からドラフト1位指名を受けた加藤拓也投手(21)=慶大=が9回2安打無失点で完封勝利を挙げた。最速150キロの直球を軸に8奪三振。リーグ戦最終登板で歴代15位の通算309奪三振とした。大一番のマウンドで即戦力右腕としての実力を存分に見せつけた。

 セットポジションから左膝を高く上げ、力強いボールを投げ込んだ。内角を攻める強気の投球で相手を圧倒。加藤が即戦力の評価にたがわぬ高い投球術を見せた。9回2安打無失点で完封勝利。リーグ戦最終登板を最高の形で締めくくった。

 初回から抜群のテンポだった。最速150キロの直球を軸に、キレのあるスライダーで打ち気をそらしてカウントを取り、あっという間に追い込んだ。奪った三振は8個。通算309奪三振とし、明大・川上憲伸(元中日)の311に次ぐリーグ歴代15位に名を刻んだ。

 唯一のピンチは九回。先頭を四球で歩かせると、犠打と内野ゴロで2死三塁とした。だが、球の勢いは衰えず、最後は147キロの直球で三ゴロに抑えた。2年春以来、5季ぶりに早大から勝ち星を挙げ、今秋リーグ最多6勝目。現役最多を更新する通算26勝とした。

 独特の雰囲気に包まれる伝統の早慶戦。「最後は勝ちたいと思っていたので、抑えることができてよかった。4年間成長してきたことを出せたと思います」と安どの表情を浮かべた。

 ドラフト指名後も、先のことは頭になかった。「大学野球を最後まで全力で、と考えていた。周りは変わっても自分は変わらず、試合に投げることだけに集中してやっていました」。この日のためにコンディションを整えた。

 リーグ戦が終了し、一区切りがついた。ここから気持ちを切り替える。広島にはまだ、行ったこともないが「知らないことを知ることは悪いことではない。(広島について)これから学んでいきたい」と意欲を示した。

 今後は、東京六大学選抜とヤクルトによる5日の「明治神宮外苑創建90年記念奉納試合」で登板予定。まずは、入団前最後の実戦で、プロの打者相手に腕試しする。

 「まだ右も左も分からないプロの世界。この世界は実力主義だと思うので、うまくなるために4年間やってきたことを継続してやっていきたいと思います。チームのニーズにあった選手を目指してやりたい」。さらなる成長を遂げて赤ヘル軍団の一員になる。

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