広島2位に花咲徳栄・高橋昂也「負けない」甲子園ビッグ4唯一の2位指名に闘志
「プロ野球ドラフト会議」(20日、グランドプリンスホテル新高輪)
表情はピクリとも動かなかった。ドラフト会議開始から1時間超。高橋昂也投手(18)=花咲徳栄=は2巡目の最後で広島から指名を受けた。甲子園を沸かせた“ビッグ4”の中でも最後の指名。「緊張していた。ホッとしています」。会見の席で、ようやく小さな笑顔を見せた。
作新学院・今井、横浜・藤平、履正社・寺島とともに注目されて臨んだドラフト。他の3人は1位指名を受けた。「相手は相手なので」と意に介さなかったが、全球団の1位が確定した瞬間に、ギュッと唇をかんだ。18歳のプライドが垣間見えた。
広島は“未踏”の地。それでも“縁”を感じた。昨冬、軸足の使い方などを見直す際、教材となったのが赤ヘル一筋で148勝、138セーブを挙げた左腕・大野豊のビデオ。「すごく参考になりました」と高橋。結果、今夏の埼玉大会で37回無失点、52奪三振の快投につなげた。
指名順こそ3人から“遅れ”を取ったが、プロに入れば横一線。「真っすぐのスピード、キレを意識してやってきた。こだわりに関しては負けないし、自信がある」と言葉に力を込めた。手渡されたボールに「一軍で活躍」とシンプルな目標を書き込んだ最速152キロ左腕。最高峰の舞台に思いをはせた。