広島9日Vなら胴上げ“お預け” ビールかけのみ…胴上げは15日マツダ

 「広島7-4中日」(8日、マツダスタジアム)

 胴上げはマツダで-。広島は4連勝。1980年の球団記録を更新する貯金34としたが、2位・巨人が阪神に逆転勝ちを収め、90年の巨人に並ぶ2リーグ制以降の最速優勝決定を逃した。優勝マジックは1。9日は試合がなく、巨人が同日のヤクルト戦(神宮)に敗れれば25年ぶりのVが決まるが、その場合、胴上げは15日・巨人戦(マツダ)で行う方針。本拠地でファンと共に喜びを分かち合う。

 試合途中からスコアボードに、甲子園球場の途中経過が流れる。阪神リードが伝えられると、球場は開場以来最多3万2546人の大歓声。場外にもファンがあふれるなど、異様な雰囲気の中で行われた。自力でのマジック消化。ついに「1」とした。地元胴上げはならなかったが、勝利は届けた。

 「我々の野球はできた。勝利で終わることができて、ファンの方に喜んでもらえた。優勝は決まらなかったけどね。待つだけ。それ以外ない」

 緒方監督は無念さをにじませ、淡々と振り返った。地元胴上げを誓って臨んだ一戦。優勝はお預けとなったが、随所にカープの強さは見せた。初回、2死から丸の19号ソロで先制。二回には6安打を集中、打者一巡の猛攻で一気に5点を奪った。

 新井は二回、左前適時打で6点目を生んだ。初回の中前打、七回の投手内野安打を含めて今季8度目の猛打賞を記録。リーグトップの98打点とした。「自分たちではどうしようもない」。結果が映るビジョンに一喜一憂しながら、大声援に「すごい盛り上がりだった」と感謝した。

 数日前から用意したビール掛け会場は、巨人の勝利後に一部撤収。栓を切ることなく、4800本は引き揚げられた。巨人が9日のヤクルト戦に敗れれば優勝が決まる。チームは10日からの巨人戦に備えて、東京移動。宿舎で勝敗を見守る。

 9日に優勝が決まっても胴上げはなく、宿舎でビール掛けのみ実施する予定。10、11日の巨人戦に持ち越しとなって優勝決定の場合は、通常通り緒方監督の胴上げが行われる。優勝決定後、本拠地に戻る15日・巨人戦にペナントの授与式が行われる。球団幹部は「(9日優勝決定の場合は)胴上げはそこで、皆に見てもらう形の流れになるのでは」と流れを説明した。

 ただ、4連勝で貯金は球団史上最多の34。また一つ、歴史を塗り替えた。25年ぶりの優勝は勝って、グラウンドで喜びたい。「こればかりは自分たちでは。ただ、皆もそう思っている。試合に入れば全力を尽くす」と新井。初めて巨人の勝利を願う1試合。悲願は直接対決に勝って決める。

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