広島球団タイ12連勝目前で止まった

 「広島2-5ヤクルト」(30日、マツダスタジアム)

 広島の連勝は11で止まった。2009年のマツダスタジアム開場以来、最多観客の3万2292人が詰め掛けた中、2-5の惜敗。球団最長タイの12連勝を逃したが、不振気味だった丸佳浩外野手(27)がマルチ安打の活躍で復調の兆しを見せた。2位巨人との差は9のまま。1日からは横浜に場所を移してDeNAとの3連戦。再び連勝街道へ走りだす。

 球場に「ドンッ」-と響いた鈍音が、復調への確かな号砲となった。序盤の4失点が響き、大型連勝は11でストップ。敗戦の中で3試合ぶりの安打など丸がマルチ安打と意地を見せた。09年のマツダスタジアム開場以来、最多の3万2292人が詰め掛けた一戦。惜敗にも光があった。

 「ここ何試合か状態が落ち気味だったので。(安打が)出ましたけど、いろいろ意識してやっていきたいですね」。試合後、丸は淡々と試合を振り返った。6月29日のヤクルト戦では2三振を含む4打数無安打。連勝の中で調子を落としていたが、必死に盛り返した。

 序盤に4点のビハインドを背負った中、見せ場は四回だ。まず三塁線へセーフティーバントを試みる。惜しくもファウルゾーンへ切れたが、2球ボール後の4球目。内寄り高めの143キロを強振した。ライナー性の打球は伸びながら、右翼手の頭上を越えてフェンス直撃。二塁打でチャンスメークすると、1死三塁から鈴木の中犠飛で生還した。

 初回にも2死から中前打で出塁。6月17日のオリックス戦(マツダ)以来、8試合ぶりのマルチ安打となった。32年ぶりの大型連勝は11でストップ。今季の「赤いシリーズ第2弾」として、この日は来場者全員に赤傘が配られた。必死の声援はあと一歩届かなかったが、悲観はない。丸も「(連勝は)もともと意識していない。また1試合、1試合、しっかりやっていきたい」と前を向く。

 八回に菊池、九回に新井が先頭打者として安打で出塁。ビハインドでも最後まで必死に戦った。ここまで逆転勝利は12球団トップの26度。緒方監督は「2点しかとれなかったが、最後の最後まで集中した目指す形。明日につながるものだった」と評価。攻撃の形は崩れていない。

 貯金15で2位・巨人とのゲーム差は9。1日からはDeNAとの3連戦に臨む。「また横浜に移動して3連戦の頭を取れるように。全力で戦っていくだけです」と緒方監督。月も変わり、いよいよ夏本番。3番の復調が次につながる。再進撃は丸のバットから始まる。

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