ドラ1岡田初星!止まらぬ鯉8連勝
「広島4-2阪神」(25日、マツダスタジアム)
待ってました!広島のドラフト1位・岡田明丈投手(22)=大商大=が、9度目の登板でプロ初勝利を挙げた。打線の援護に守られ、最速149キロの直球を軸に6回0/3を8安打2失点に抑えた。この記念すべき白星で、チームは15年ぶりの8連勝&35年ぶりの本拠地9連勝。貯金は今季最多の13となった。2位・DeNAとのゲーム差は8。25年ぶり優勝へ、新人右腕が白星を重ねていく。
試合終了後、緒方監督から手渡されたウイニングボールを左手でがっちり握りしめた。3万1724人で埋め尽くされたマツダスタジアム。背番号17に歓喜の「岡田コール」が注がれた。
初めて立ったお立ち台。「マツダスタジアムで勝ててよかったです。いい感じに投げ込むことができました」。初々しさを見せながら喜びをかみしめた。
初回からエンジン全開だった。最速149キロの直球を軸に、岡田は虎打線を相手に真っ向から立ち向かった。一、二回を三者凡退。6回までスコアボードにゼロを並べた。
しかし七回、試練が待っていた。先頭の北條に左前打を浴びると、続く中谷に被弾。さらに伊藤隼に中前打を浴び、降板となった。「あんまり自分の思ったところにいかなかったので入れにいってしまった」。あとはリリーフ陣に託し、ベンチで祈った。
6回0/3を投げ、無四球8安打2失点。開幕から約3カ月、9度目のマウンドでようやく手にした白星だ。「1試合1試合集中していたのであっという間でした。勝ちにこだわってないと言えばうそになりますが、チームの勝ちにつなげたいという気持ちで投げました」と安堵(あんど)の表情。ユニホームのポケットにしまった記念球は「母に渡します」とほほ笑んだ。
首脳陣も胸をなで下ろした。指揮官は「しっかりイニングを投げてくれたし、いい投球をしてくれた。勝ちをつけてあげたいと思っていたので、ほっとしている」と称賛。畝投手コーチも「これまでお世話になった人に感謝してほしい。この感謝の気持ちを忘れずに次の登板に臨んでもらいたい」とさらなる飛躍に期待を寄せた。
チームは2001年以来となる15年ぶりの8連勝。2位DeNAとのゲーム差は8と首位を独走中だ。「たとえ捉えられたとしてもゴロとか、力で抑えられるのが理想。打者が本塁打と思ってもフェンスを越えないボールを投げたい」と岡田。底知れぬ潜在能力を秘めたゴールデンルーキーの快進撃が、幕を開けた。