菊池2戦連発!首位打者止まらない

 「ヤクルト6-4広島」(28日、神宮球場)

 広島の連勝は2で止まった。初回に6点を失うなど、劣勢の展開で菊池涼介内野手(26)が、2戦連発の4号を含む2安打2打点の活躍。新井貴浩内野手(39)も右越え適時打を放つなど攻撃陣は好調だ。29日からは広島に戻って2位・中日との3連戦。月間MVPも視野に入れる好調2番打者は、今季初の同一カード3連勝へ向けて気合を込めた。

 つなぎの意識、勝利の執念を込めた一打は、右翼フェンスを越えた。初回に一挙6点を失うなど、劣勢の展開で放った2戦連発の4号。わずかに及ばなかったが、戦う姿勢は貫いた。「またあした」。好調打線のカギを握る菊池は前を向いた。

 「相変わらず攻撃陣は調子がいいので。いつもと変わらず、積極的に打ちにいった」

 初回だ。先頭の田中が中前打で出塁すると、無死一塁で菊池が打席に立った。3日の巨人戦以降、犠打のサインはない。ベンチは打撃好調の2番打者に託した。3-1から5球目、真ん中に甘く入った142キロ直球を狙った。打球が左中間を破る間に、スタートを切っていた田中が、一気に本塁まで生還した。

 3戦連続の先制点。「つなぐ意識で」と振り返った。1死後、打席に4番新井。1ボールから2球目、外角低めのフォークを狙った。打球は右翼フェンスを直撃。菊池が二塁から生還した。26日のヤクルト戦で2000安打を達成。2003本目の安打は貴重な適時打となった。

 これで今季最長の8試合連続安打。4番復帰以降、全試合で安打を放つなど30打数11安打(・367)、9打点と欠かせぬ活躍が続く。「とにかく積極的に、振っていこうと思った」。理想的な展開で2点を奪っただけに、緒方監督も「この3連戦、ずっといい形で点を取ってくれたんだけど」とうなだれた。

 5試合目で今季初めてヤクルトに敗戦。連勝は2で止まったが、好調な攻撃陣が活路を開く。菊池が言う。「こういう日もある。投手が打たれることもあるし、野手が打てないこともあるので」。打率・367で依然として首位打者を守る。加えて再三の好守に好走塁で、2度目の月間MVPも視界に捉える。

 29日からは本拠地に戻って、2位中日との3連戦。菊池がチームの総意を代弁する。「まだ一度もないので。広島に戻ってね。3タテしたいです」。勢いを確かなものにするために、同一カード3連勝を強く狙う。鯉の季節とともに、一気に連勝街道を走る。

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