新井2千安打より300発より打点じゃ
広島・新井貴浩内野手(39)が23日、開幕ダッシュを宣言した。通算2000安打や300本塁打達成は目前。それでも新井が見据えるのは、ただひとつ。開幕ダッシュを決め、25年ぶりの優勝を成し遂げること。「みんな思っている。しっかりと、それができるようにしたい」と語気を強めた。
昨季は開幕2カード目から悪夢の7連敗。3、4月にかさんだ借金7が、最後まで響いて3年ぶりのBクラスに終わった。ロケットスタートできれば、チームに大きな推進力が生まれる。その勢いで、セ界の主導権を握る。
今季はルナ、エルドレッドの後を打つ6番での出場が濃厚。これまで主軸を担ってきた長距離砲に、打順へのこだわりはない。「僕の仕事は決まっている。ランナーをかえすこと。回ってきた打席で100%を出したい」。一発を兼ね備える「脅威の6番」として、その役割を全うするだけだ。
20日のソフトバンクとのオープン戦の守備で、柳田の打球が直撃した右手親指は問題なし。この日のフリー打撃ではフルスイングから美しい放物線を描いた。「開幕の緊張感?まだない。前日くらいかな」と白い歯をのぞかせた新井。18年目のシーズンも、この日と同じように笑顔で締めくくってみせる。