黒田圧巻!新球交え40球で安打性ゼロ

 「広島春季キャンプ」(23日、沖縄)

 広島の黒田博樹投手(41)が、フリー打撃に初登板。打者4人を相手に40球を投げ、安打性の打球は0で、外野への打球もわずか4本に抑え込んだ。宝刀・ツーシームやカットボール、カーブなどの変化球を交えながら、新球・チェンジアップも8球試投。20度目の開幕へ、レジェンド右腕の調整に狂いはない。

 グシャッという打球音とともに、ボテボテのゴロが内野を転々とした。黒田のフリー打撃初登板。各打者は「予想より球が動く」と驚いた。打者4人に対し、安打性の打球はゼロ。健在を示すとともに新球・チェンジアップも効果的だった。

 「現時点で意味のある球じゃない。練習して使える球になるように。まだ、まだ段階を経ないといけない」

 投球後、自己採点は厳しかった。全40球中、新球は8球。納得したのは1球だけ。西川に2球続けたチェンジアップで、新人のバットを折った。「あれくらいズレてくれたら、遅い球でもバットが折れる」。打者との距離感を入念に図った。割合からも習得への強い思いがうかがえる。

 プロ20年目の41歳。衰えぬ探求心が、黒田の進化を支える。「どこを目指すかで変わるが、まずはウイニングショットを目指したい」。防球ネットを設置しない実戦に近い形での投球。小窪、安部、堂林、西川を相手にボールは9球。大半がストライクで、外野に飛んだ打球はわずか4本だった。

 「カーブに関して言えば、イメージに近い球を投げることができた。精度を上げて、優先順位を上げたい。ツーシームやカットはいい球があった。凡打のさせ方もよかった」

 カーブは新たに左打者の外角、ボールゾーンから入ってくる“バックドア”を試し、ファウルや引っ掛けた打球にさせた。畝投手コーチは「新球も含めていい変化。球も動いていたし、全ての球がよかった」と評価。緒方監督も「さらに進化した姿を見せてくれるのでは。打者目線で見たが打つのは難しい。頼もしさを感じる」と変わらぬ信頼を口にした。

 昨年同様、25日からのキャンプ最終クールでシート打撃に登板し、3月上旬にはオープン戦に初登板する予定。その後、2、3試合の実戦を経てシーズンを迎える。「徐々に球数、強度を上げていく。順調は順調です」と黒田。笑顔がのぞく。レジェンドの調整に狂いはない。進化の道を探りながら、開幕へ歩みを進める。

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