マエケン、今オフのポスティング直訴

 広島・前田健太投手(27)が24日、広島市内の球団事務所で、来季の米大リーグ挑戦を球団に直訴した。球団幹部と会談し、今オフにポスティングシステムを利用した移籍の容認を申し入れた。今後も双方で話し合いを続け、球団側は12月上旬をメドに方向性を出す構えを見せた。

 すっきりした表情だった。前田が思いの丈をぶつけた。ポスティングシステムを利用した米大リーグ移籍の容認を、球団にあらためて希望した。鈴木清明球団本部長と約1時間会談し「自分の気持ちを伝えました。早めに話し合いの場をつくってもらい、良かったです」と感謝した。

 13年オフに大リーグ挑戦願望を表明。昨年は不本意な成績に終わり「ファンの後押しを得られない」(球団首脳)と残留が決まった。今年は15勝8敗、防御率2・08。最多勝や沢村賞など多数のタイトルを獲得した。チームが4位に沈んだ悔しさは残るが、個人的には大きく巻き返した。

 海外FA権取得は早くとも17年。今オフの挑戦にはポスティングを利用する必要がある。前田は大リーグ挑戦への心境を明かした。

 「年々思いは強くなっている。毎年年齢を重ねていくし、若い時に行きたい。何とかカープで優勝したい、という思いがある中、メジャーに行きたい気持ちは、消えるより強くなる一方だった。メジャーで日本人投手は思うような、日本にいる頃のような結果を残せていない。だからこそ行ってみたい」

 球団は前田と話し合いを続けながら慎重に検討し、12月上旬にも方向性を出す方針だ。既に大リーグでは、ダイヤモンドバックスを筆頭に、ドジャースやカブスが前田の獲得に興味を示している。

 前田は今月開催された国際大会「プレミア12」で、大リーグのスカウト陣が見守る中、11日・メキシコ戦で5回2失点、16日・プエルトリコ戦で7回無失点と好投。日本代表のエースとして存在感を示した。

 13年WBCに出場し、海外挑戦への気持ちが膨らんだ前田。「日本のレベルが低いわけではないが規模が違う。今だったら手を挙げてくれる球団もあるかもしれない。WBCや国際大会に出て、レベルの高さや自分の未熟さを痛感した。そういう所に自分の身を置いてみたい」。さらなる高みへ己を追い込む。その気概は、確かに球団へ伝えた。

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