エルド一人舞台!黒田負傷の危機救った

 「DeNA2-3広島」(29日、横浜)

 逆転優勝へ粘りを見せた!延長十回、広島のブラッド・エルドレッド内野手(35)がDeNAの守護神・山崎康から決勝打を放ち、接戦を制した。黒田博樹投手(40)が右手に打球を受けた影響で五回途中に負傷降板。そのピンチを助っ人が救った。チームは月間勝ち越し決定。首位阪神とのゲーム差を4・5に縮めた。

 力ない打球が右翼手の手前に落ちた。会心の当たりではない。ただその価値は、敵地に集結した鯉党全員が知っていた。大歓声を一身に浴びたエルドレッドは、一塁上で誇らしげにうなずいた。

 2-2の延長十回1死一、三塁。カウント0-2からの3球目。山崎康が投じた真ん中高めの直球を、詰まりながらも右前適時打とした。「前の球でファウルにしたのと同じ球だった。軌道が分かっていたのでフェアゾーンに落とせたよ」と、胸を張った。

 初回は2死三塁で砂田から先制の左前適時打を放った。1-2の五回2死二塁で放った平凡なフライは、遊撃手が落球して同点となった。エルドレッドが全得点を導き、2安打2打点と4番の務めを果たした。

 先発の黒田が打球を右手に受け緊急降板。それでもリリーフが踏ん張り、好守も出た。全員がヒーローの白星だった。連敗を免れ、首位阪神と4・5差に接近。8月の月間勝ち越しも決まった。

 緒方監督は「チーム全員で、一丸になって勝てた試合だ。(リリーフは)本当にゼロで頑張ってくれた。こういう苦しい試合を勝ちきったことは大きい。明日につながる」と、声を弾ませた。

 エルドレッドは6戦連続打点をマークした。チームは6戦で5勝1敗。本塁打王に輝いた昨年は夏以降、スランプに泣き、チームに貢献できなかった。ただ、今年は違う。「昨年はうまく調整ができなかった。今年はここに来て、感覚が良くなっている。昨年のいい状態に戻ってきている」と、手応えを口にした。

 延長戦を制し、大きな勝利を挙げた。エルドレッドは「リリーフが抑えてくれたから、こういう結果になった」と投手陣に敬意を示した。その上で「とにかく今できることをやる。毎試合1打点を目指す。ここまで来たら残り試合を全力でやりたいよ」と、言葉に力を込めた。完全復活した主砲が、チームを上昇気流に乗せる。

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