「広島４－２阪神」（２６日、マツダ）

　最後の力を振り絞った。３－０の八回２死満塁。広島・ジョンソンは新井良をチェンジアップで投ゴロに仕留めた。一塁に送球するとグラブをたたき、感情を爆発させた。

　８回７安打無失点で、ハーラートップタイの１０勝目。来日１年目外国人投手の２桁勝利は１１年のバリントン以来、球団史上６人目の快挙だ。

　来日最多１２８球の熱投を「石原が自分のことを信用して、うまく組み立ててくれた。（石原の先制弾は）大きな一発だったよ」と喜んだ。開幕から全登板でバッテリーを組む恋女房をたたえた。

　初回２死一、二塁でマートンを遊ゴロ。三回２死一、三塁でゴメスを左飛。六回無死一塁でマートンを遊ゴロ併殺。虎が誇る両助っ人に計３四球を出したが決定打は許さず。勝負どころで耐えた。

　阪神とは残り１０試合。今季４戦２勝０敗、２５回連続無失点中で対戦防御率０・６７。「１０勝はうれしいことだが、それよりもプレーオフ、優勝に向けた意識が強い」と言い切った。今後も登板間隔を詰め、阪神戦登板が予想される左腕の存在感は増すばかりだ。

　左腕は「自分の持ち味をよく出してくれる」と、あらためて恋女房に感謝。石原は「彼は優しいからそう言ってくれる」と謙遜した。呼吸ばっちりの２人が、チームを反攻に導いていく。