【野球】阪神の雨天中止禍は本当にマイナスなのか 過密日程が予想されるシーズン終盤 リーグ連覇への支障となるのか
「阪神(雨天中止)広島」(4日、甲子園球場)
またしても雨にたたられた。今季12度目の雨天中止。うち交流戦の3試合はすでに消化したが、9試合は未消化。現時点で今季最終戦は9月23日のヤクルト戦(神宮)となっているが、まだ7試合が組み込まれていない。シーズン終盤は過密日程になることが予想され、リーグ連覇を狙う阪神にとってマイナス材料になるのではとの声もあるが、はたして本当にそうなのだろうか。
シーズン最終盤。100試合以上を戦ってきた選手たちの疲労度は図りがたく、過酷な連戦になることは一見するとマイナスに映るかもしれない。だが、今年2月の春季キャンプ中に左アキレス腱断裂の重傷を負った石井大智投手、4月26日の広島戦の死球で左手首を骨折した近本光司外野手が復帰してくることを考えると、必ずしもマイナスなことばかりではないように思う。
石井は6月28日にSGLのブルペンで術後初となる屋外での投球練習を行い、近本も同30日にSGLで屋外フリー打撃を再開し、23スイングで痛烈な打球を広角に打ち分けた。1、3日にはシート打撃で感覚を確かめ、7日のファーム・広島戦で実戦復帰する予定となっている。両選手とも着実に戦列復帰への階段を上がっており、かねて藤川監督も「天が味方をするのかどうか。この時期の雨が選手たちの復帰を待っているのかもしれない。石井は今年、ノンキャリアですから、戻ってくれば新戦力です」と、当初は絶望とみられていた右腕の今季中の復帰の可能性に触れた。
阪神OBの中田良弘氏は「俺はマイナスではなくプラスに作用するんじゃないかと見てるよ」と語る。その理由として「近本、石井が不在となる試合数が減ることもそうだけど、実は今、阪神ってそんなに調子が良くないでしょ。勝てそうで勝てない。点が取れそうで取れないっていうような試合が続いてる。そんなチーム状況だから、今、試合をするより、後に試合をする方がプラスに働くと思うんだよ」と持論を語った。
続けて「阪神は過密日程になったとしても、先発の頭数が他球団と比較して足りてるっていう部分があるから、中継ぎには負担がかかるかもしれないけど、過密日程を他球団ほど苦にしない。伊原、伊藤将に加えて、デビューしたばかりの下村、今朝丸だってその頃にはさらに成長を遂げているかもしれない。そう考えれば、決して雨天中止が増えてる今の状況はマイナスばかりとは言えないんじゃないかな」と位置づけた。
残り71試合。梅雨が明けるまでの間にまた雨天中止となる可能性もあるが、先発の頭数が豊富で、近本が戦列に戻り、石井も復帰する可能性があることなどを勘案すれば、必ずしもマイナスに作用することばかりではなさそうだ。(デイリースポーツ・鈴木健一)
