野村52日ぶりの4勝目…長かった~

 「広島5-2ヤクルト」(5日、マツダ)

 派手なガッツポーズなどない。それでもいつも以上に引き締まった表情から、強い覚悟が伝わってきた。「ふがいない投球が続いていた。勝ちに貢献したかった」。7回6安打2失点。野村が魂のこもった96球で、久々の白星を引き寄せた。

 初回のピンチを乗り越え、勢いに乗った。先頭・山田への四球から招いた1死一、三塁。畠山を内角シュートで遊ゴロ併殺に打ち取った。「ゴロを打たせようと思った」。狙い通りの1球で、主導権を渡さなかった。

 5月14日・巨人戦(東京ドーム)で3勝目を挙げて以降、4試合連続で白星なし。復調のきっかけは黒田だった。「前から(シュート、カットボールを)打者の手元で曲げろと言われていた。でも、どうしたらいいかわからなかった」。6月27日の練習で自ら志願して、黒田のブルペン投球を捕手の後ろから目に焼き付けた。

 「小手先ではなく体全体を使って投げていた」。数日後、ブルペンでシュートとカットボールのみ100球以上を投げ、それを実践した。三回、山田に内角シュートを左前打されたが、バットは真っ二つ。「最近、折れなかったバットがきょうは折れた。体の近くで曲がっていたということ」と確かな手応えを口にする。

 ルーキー薮田や福井が結果を出している。「やって来たことをやり続ける。自分の投球をするだけ」と前を向く。信じて歩くその道の先に、光がある。

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