「巨人３－１０広島」（１日、東京ド）

　心は一つだ。薮田を勝たせる－。２－２の六回の攻撃で、広島ナインが燃えた。先頭から６連打を含む７安打１四球１犠飛の猛攻。一挙６点を奪った。

　殊勲は会沢だった。連打で無死一、二塁。送りバントの構えからバスターで中前打を決めた。二走・梵が間一髪で生還し、これが決勝点になった。緒方監督の強攻策に応え「練習の成果が出た。薮田に勝ちがつくので何とかしたかった」と、胸を張った。

　さらに代打・小窪の右前適時打、丸の右前打、菊池の中前適時打で６連打。鈴木誠の押し出し四球、新井の右犠飛で加点し、エルドレッドが中前適時打で締めた。

　会沢はリードでも薮田を支えた。「アイツは気持ちが強い。初回に本塁打された後でも、五回のピンチでも向かっていってくれた」。五回１死満塁から阿部、亀井を直球勝負で抑えたことには「アイツのギアが上がったのが分かった。いいボールが来た」と振り返った。

　打線は今季２度目の毎回安打で、先発野手全員安打。緒方監督は「７月の頭を獲れた。あす勝って（巨人３連戦を）勝ち越したい」とうなずいた。

　会沢は七回にも４号ソロを放つなど、３安打２打点と大暴れ。「投手を少しでも楽にしたい。今日は良かった」と、充実感でいっぱいだった。