松山 因縁の西武Dで悪夢払しょく弾
「交流戦、西武4-2広島」(9日、西武ド)
敗戦の中でキラリと光った。広島・松山がパワーを見せつけるアンパンチ。真っ赤に染まった右翼席にアーチをかけた。「(バットの)先だったので入るとは思わなかった。チームが負けて悔しいけど、個人的には結果を出せた」。自らの力は出し切り、一定の充実感を漂わせた。
0-0の二回2死。十亀の外角高めに浮いたシンカーを振り抜いた。体勢を崩されても、バットの先でもお構いなし。自慢のパワーで右翼席に放り込んだ。五回には中前打を放ち、七回には四球を選んで出塁した。一発を含む2安打、1打点。5月31日・オリックス戦(京セラ)以来、7試合ぶりの先発出場で存在感を見せつけた。
西武ドームは忘れられない場所だ。11年には涌井(現ロッテ)から決勝打となるプロ初本塁打を放ち、ヒーローインタビューで涙した。昨年6月13日は右翼で出場し、飛球を追った際にフェンスにぶつかって左膝をひねり、左前十字じん帯を損傷。戦線を離脱した。「この球場はいろいろな出来事があった場所」と振り返った。
シアーホルツの途中加入やエルドレッドの復帰などで、チームと同様に自身も正念場が続く。「1日、1本でいいから打ち続けていきたい」。レギュラー奪取は諦めていない。結果を出し続け、外野の定位置を奪う。





