新井、意地の2点打!チーム支える4番
「交流戦、広島4-7日本ハム」(2日、マツダ)
決してうつむかなかった。九回に試合をひっくり返され、痛恨の逆転負け。それでも広島・新井は前を向いた。「また明日、しっかりと戦っていきたい」。敗戦の悔しさをグッと胸に押し込め、言葉に力を込めた。
4番として、この日も1安打2打点と仕事を果たした。0-1の初回1死二、二塁では、スライダーを捉えてきっちりと右犠飛を打ち上げた。「最低限の仕事はできた」。2-1の六回2死二塁では、三塁適時内野安打を記録した。三遊間への深い当たりで一塁へ全力疾走。三塁手・レアードが打球をはじく間に、二走・田中が本塁を駆け抜けた。
守っても必死に勝利を目指した。2点リードの九回に登板した中崎が先頭・田中に四球を与え、続く中田の打席で1ボールとなったところで声をかけた。「結果を気にせず、思い切って腕を振って投げていけと言った」。だが中田に中前打を浴びてピンチを広げ、その後に失点。助言は実らなかったが、若鯉を支えようと力を尽くした。
試合後は、痛めている左手をアイシングしながら帰路についた。4番としてチームを引っ張り続ける-。そんな強い思いが、大きな背中ににじんでいた。





