マエケンああ涙雨…九回悪夢逆転負け

 「交流戦、広島4-7日本ハム」(2日、マツダ)

 広島・前田健太投手(27)が8回を6安打2失点。今季最多の10奪三振で、奪三振数もリーグトップに立ったが、5勝目を目前にした九回に救援陣が一挙5失点で逆転負けを喫した。チームの連勝も3でストップ。開幕から続いていた連続イニング被本塁打ゼロも、谷口に被弾して81イニングで止まった。「これを糧にしていかないといけない」と必死に前を向いたが、あまりにも痛い敗戦だ。

 ベンチ前に立った前田は、うつむく戸田の肩をポン、ポンとたたいた。8回を投げて6安打2失点。2点のリードを守って、勝利のバトンをつないだ。だが、中崎、戸田の炎上で5勝目目前での暗転。エースは悔しさを押し殺して、若い2人にエールを送った。

 「仕方ないです。これからもいい場面で投げていく2人。失敗を糧にしていかないと」

 2点リードの九回。マウンドには守護神・中崎が立った。だが、先頭の田中を四球で歩かせると、連打で1点を失った。1死後、一、二塁の場面でベンチは継投を選択。戸田を送り出したが、連続四球で同点に追いつかれると、岡に左中間2点適時二塁打を浴びて、勝ち越しを許した。

 雨脚が強く、グラウンドには水が浮き始めていた。コンディションは劣悪。若い2人は制球に苦しんだ。痛恨の逆転負け。だが、エースは気丈に振る舞った。「誰にでも失敗、後悔はある。こういうことがないと成長できないので」。その上で「悔しい気持ちを残りの試合でぶつけてくれたら、それはチームのためになる」と今後の奮起に期待した。

 前田は激しい雨の中、貫禄の投球だった。初回に1点を失ったが、二回以降は安定した投球。七回は2死一塁から代打大谷を、3球勝負で見逃し三振に仕留めた。4番中田は3打席無安打。大雨の影響で3回6失点と乱れた昨年8月15日・巨人戦の苦い記憶をたどり、「失敗を思い出しながら心が乱れないように」と成長した姿を見せた。

 3点リードの八回には、谷口に中越えソロを浴びた。開幕から続いていた連続イニング被本塁打ゼロは81イニングでストップ。「結果的に痛い1点になったかも」と失投を悔やんだ。だが、今季最多の10三振を奪い、73奪三振でリーグトップに立った。戦いは続く。敗戦を糧にチーム一丸で浮上の道を探る。

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