福井4勝!原点回帰で前回KOの雪辱

 「交流戦、オリックス1-2広島」(31日、京セラ)

 笑顔で福井が広島ナインとハイタッチを交わした。九回2死から中崎がT-岡田を空振り三振に仕留めてゲームセット。122球を投げ7回1/3を3安打1失点に抑えた労が報われた。「仕事は試合をつくること。粘れた」。チームトップタイの4勝目は、平常心を貫き通して手にした白星だ。

 初回は2死から糸井に四球。三回は先頭の駿太に中前打を浴びたが、いずれも後続を断った。0-0の四回2死でT-岡田に先制の右越えソロを被弾したが「まだ1点。これから何が起こるかわからない。もしこの1点で負けても仕事はできたと胸を張る投球がしたかった」。すぐに気持ちをリセット。右腕を振り、最少失点で切り抜けた。

 雪辱を果たした。5月24日のヤクルト戦(マツダ)。援護点をもらいながら4回8安打5失点でKOされた。「打者と勝負していなかった。修正しなきゃと思い過ぎていた」。打たれても、四球を出しても、次の打者を抑えることだけに集中するのが今季のテーマ。原点回帰が、この日の粘投劇につながった。

 2-1の八回に連続四球で途中降板。「投げ急いだ」と反省も忘れなかった。昨季は4勝。5月でその数字に並んだ。粘り強く投げ続け、勝ち星をさらに上積みする。

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