4番新井が猛爆点火!ゼロ行進止めたぞ
「広島9-2DeNA」(29日、マツダ)
快音と共に、低いライナーが右翼・梶谷の前ではずんだ。広島・新井が一塁を回り、両手を力強くたたく。4番のバットから生まれた21イニングぶりの得点。2試合連続完封負けの重い空気を振り払う価値ある一打だ。
「点が入らないと嫌なムードになっていた。追い込まれていたからセンター方向を意識した」
田中、菊池とつないだ初回1死一、二塁。フルカウントから外角低めの直球をコンパクトにスイング。コースに逆らわない打撃で右前に運んだ。25日・阪神戦(マツダ)の六回に得点して以降、ゼロ行進が続いていた。投手陣が踏ん張る中、打線が援護できない。「責任?もちろん感じている」。ようやく果たした仕事に「よかった」と表情を崩した。
チームメートを救う一打でもあった。前打者の丸が送りバントを失敗し捕邪飛に倒れていた。「ミスは誰にでもある。それをフォローしあうのがチームプレー」。さらりと言い放った男の背中が、頼もしい。
新井が導火線に火を付け初回に5得点。その後も打線がつながり14安打で9点を奪った。「きょうはナイスゲーム。明日が大事」。得点力不足を解消し、鯉の季節を迎える。
