新井、復帰後初打点!もう一花咲かせる

 「DeNA7-6広島」(31日、横浜)

 広島の新井貴浩内野手(38)が、五回に代打で左前2点適時打を放った。今季初安打初打点はともに、広島では2007年10月以来、2732日ぶり。チームは17安打を放ちながら、序盤の拙守が響いて惜敗。それでも8年ぶりに古巣復帰を果たした男の意地を、巻き返しの契機にする。

 左翼スタンドが爆発した。鯉党の歓声に全身を包まれた。一塁ベースを回った新井は、2者が生還するのを見届けると、手をたたき、左手を突き上げた。4-7の五回、2死二、三塁で代打で登場。田中の直球を捉えた。1点差に詰め寄る左前打。ベンチに戻る際はナイン総出で迎えられ、笑顔がはじけた。

 大歓声で迎えられ入った打席。燃えないはずがない。「打ったのは真っすぐ。追い込まれていたが、絶対ランナーをかえそうと必死にいきました」。今季初安打、初打点。広島での安打&打点は、07年10月7日・ヤクルト戦(神宮)以来、2732日ぶりだ。

 試合は今季最多17安打を放ったが、1点届かず惜敗。ただ新井は「いいところで使ってもらった。肘は大丈夫。痛いとか痛くないではない。できるかできないか。できるからやっている。声援はうれしいし感謝している」と話した。

 3月18日に右肘を痛め、1軍を離れた。それでも開幕直前に緒方監督に「心も体も大丈夫」と直訴し、代打限定で開幕メンバー入り。昨年限りで阪神を退団。10分の1となる年俸2000万円で8年ぶり古巣に復帰した。「退団した僕に真っ先に声をかけてくれた。カープに感謝している。お金ではない。もう一度勝負したい」。古巣に恩返ししたい思いは、誰にも負けない。

 試合は守備の乱れもあって敗れた。緒方監督は「あれが全て。大瀬良に申し訳ない。彼にとって開幕なのに」と嘆いた。それでも新井に対しては「どっしりして打つべき球を一発で仕留めた。肘が回復してスタメンに入れば、存在感は大きくなる」とたたえた。

 29日・ヤクルト戦(マツダ)では黒田の凱旋勝利を「感無量です」と喜んでいた新井。かつての主砲がもう一花咲かせる。通算1855本目の安打を、きっかけにする。

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