いざ黒田の開幕戦 監督の言葉に胸熱く

 プロ野球は27日、セ・パ両リーグとも開幕し、広島はヤクルトをマツダスタジムに迎え、13年ぶりとなる本拠地開幕戦に挑んだ。29日の3戦目に先発する黒田博樹投手(40)は、8年ぶりの日本開幕戦にも自然体を強調。復帰後初登板へ静かに闘志を燃やした。

 日本でもアメリカでも、開幕戦に臨む気持ちは変わらない。日本球界に復帰した黒田が言葉に力を込める。「(開幕は)19回目。オープン戦でもシーズンの最初でも気持ちは同じ。やらないといけないことは一緒ですから」。特別な1日にも、自然体を貫けるのが背番号「15」だ。

 試合前は、いつもと同じルーティンをこなした。キャッチボールに続いてノック。外野をダッシュし、最後はメディシンボールを使った体幹トレ。快晴の中、心地良い汗を流しながら体を動かした。

 だが、緒方監督の言葉には心を揺さぶられた。練習前、指揮官は中堅付近にできた円陣の中心で開幕先発メンバーを読み上げ、「きょうはベンチも含めて、みんなで勝つぞ、頼んだぞ、勝つぞ!」とナインに語りかけた。「熱いなと思いました」と黒田。24年ぶりのリーグ制覇へ向けた熱を感じ取った。

 8年ぶりの古巣復帰。使用球やマウンドの硬さの違い、中6日の登板間隔など、さまざまなことに「慣れなければいけなかった」が、きっちりとアジャストしてきた。

 オープン戦は3試合で17回1/3を2失点で、防御率1・04。ツーシームやカットボールなど打者の手元で球を動かし、凡打の山を築いた。球数は計208球で1イニング平均12球。110球前後で完投できる計算で、安定感は群を抜いていた。

 29日のヤクルト戦から自身の戦いが始まる。「大きなケガなくマウンドに上がれる。1年間、投げ続けることができればいい」と気持ちを引き締めた。

 試合前には国内FA権を取得した06年に残留を選択する決め手のひとつになった「15番旗」が右翼席にはためき、黒田の復帰を歓迎した。「力と勇気を与えてくれれば。彼なくして、今年の戦いはない」。緒方監督の言葉がチームメート、そして鯉党の思いだ。

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