ドラ1野間、最後の1プレーで1軍切符
「オープン戦、広島1-0ソフトバンク」(22日、マツダ)
広島ドラフト1位・野間(中部学院大)が、開幕1軍切符をつかんだ。自身の安打で好機を広げ、好判断で自らサヨナラの生還を果たした。チームは10年ぶりにオープン戦最下位となったが、最終戦でルーキーが緒方監督の目指す機動力野球を体現した。
一瞬の判断だった。九回2死満塁。バリオスの投球がワンバウンドでそれるや、三走・野間は本塁に突っこんだ。「想定していた。それたら行こうと思っていた」。捕手の本塁送球より早く足から滑り込み、暴投による劇的なサヨナラ勝利を導いた。緒方監督は「ああいう走塁が今年のうちの野球。一瞬でも遅れたらアウトになっていた。彼の守備と足は1軍レベル」と目を細め、野間の開幕1軍を決めた。
直前の1死一塁での打席では、右前打で好機を広げた。「真っすぐを待っていてフォーク。前なら当てにいっていたが、しっかり振り切れた」。緒方監督から常に積極性を求められてきた。結果を追い過ぎ、消極的だった姿勢は払しょくした。
チーム打率・200は12球団最低。エルドレッドが不在で、破壊力もない。指揮官は「打線は物足りない。小技、機動力をフル活用しないと点は取れない」と開幕を見据えた。
打線の不安をカバーする存在へ。野間にかかる期待は大きい。





