黒田 新井よ覚悟!シートでバット折る

 「広島春季キャンプ」(27日、沖縄) 

 黒田博樹投手(40)が、新井貴浩内野手(38)に“宣戦布告”した。28日には今キャンプ初となるシート打撃に登板する予定。テーマを聞かれると「新井のバットを折りたい」と、マジメな顔で3度も繰り返した。先輩の挑発に新井は「ホテルからバットをたくさん持って行きます」と苦笑いした。

 対戦を翌日に控えた2人は、同じように笑っていた。偶然か、それとも必然か。示し合わせたわけでなく、巡り合わせで決まった対決。黒田と新井。かつてエースと4番としてチームを支えた男の“対戦”が実現する。

 「テーマというか、新井のバットを折りたいと思います」

 黒田は28日、初のシート打撃に登板する。意欲を問われると開口一番、マジメな顔で言った。対戦が決まったのはこの日の朝。同日は名護で日本ハムとの練習試合が開催される。若手中心で臨むため、新井はキャンプ地に残留して調整となった。

 狙うは三振…ではなく「新井のバットを折りたい」と宣言。「あいつもキャンプ後半で、バットも少なくなってると思うので」とニヤリ。先輩の“宣戦布告”に新井はタジタジ。「ホテルからバットをたくさん持って行きます」と弱気だった。

 対戦経験を問われた新井は「僕が若かったころ、フリー打撃で全然前に飛ばなかった記憶がある」と回顧。ともに8年ぶりの古巣復帰。「ホンマに折りにきますからね」と言いながらも、笑みがこぼれた。

 ベテラン同士、まだ調整段階とはいえ、力と力の真剣勝負だ。新井が「調整というのは失礼。立たせてもらえるのは、ぜいたくなこと。光栄です」と言えば、黒田も「球種も含めて、いろんな配球を試せる」と対戦を心待ちにした。

 この日の黒田はシーズン同様に、キャッチボール、ショートダッシュなど登板前日の調整。対戦に向けて万全の状態を整えた。「まあ、頑張りますよ」。不敵に笑いながら、会見場を後にした。日米通算182勝右腕VS280本塁打男の対決。結末やいかに-。

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