マエケン打っても主役!柵越え11発

 「広島春季キャンプ」(3日、日南)

 広島の前田健太投手(26)が3日、ロングティーで柵越えを連発した。「セ・リーグは打撃も重要になる」と、56スイングでレフトスタンドに11本。緒方孝市監督(46)も投手の打撃向上を求め、今後も継続して練習させる考えを示した。指揮官の思いを早速体現したエースが、最強で“最恐”の9番打者を目指す。

 高々と描かれた放物線が、左翼ネットを軽々超えた。スタンドから「おぉー」、「すごい」と感嘆の声が上がる。3セット計56スイングで、3連発を含む11本の柵越え。エースは投げるだけじゃない。前田が打撃でも圧倒的な存在感を見せた。

 午後から東光寺球場に場所を移して行われた投手のロングティー。「まだまだエルドレッドにかなわないですね。悔しいです!!」。冗談の中に昨季本塁打王への“対抗心”ものぞかせた。無邪気な笑みは、充実の日々を物語っていた。下半身強化が主目的だが、特別な意識を持っていた。

 「こういう練習は気分転換にもなりますし、キレをつくっていきたい。セ・リーグはバッティングも重要になるんで。打撃にもキレを出して頑張ります」

 投手も打席に入るセ・リーグは、打線の重要なカギを握る。PL学園では4番として、高校通算27本塁打。以前から「いつでもホームランを打ちたい。僕は9番打者として、打席に入っている」と話すなど打撃への意識は高く、プロでは08年に旧市民球場最終戦で、川島亮(ヤクルト)から本塁打を記録している。昨季の打率は・150も、もともと打撃能力も高い。

 緒方監督は投手の打撃について「投げるだけじゃない。9番が打てば点につながる」と説明。今後も継続して打撃メニューを組んでいく考えで「打てばものすごく自分を助けるんだから」と期待した。

 キャンプイン前日には全体ミーティングで、指揮官から開幕投手を公開で告げられた。ブルペン入りは第2クール以降になりそうだが、キャッチボールでキレのある球を投げる。「昨年の悔しさは誰よりも強い。一番強い気持ちでやる」と誓って臨む1年。絶対エースが打でも輝きを放つ。

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