梵3年ぶり1軍スタート!両膝は大丈夫

 広島は21日、春季キャンプへ向けたスタッフミーティングを広島市内の球団事務所で行い、1、2軍の振り分けを決定した。選手会長の梵英心内野手(34)が3年ぶりに1軍スタートすることになった。梵はこの日、広島県廿日市市の大野練習場で行われている合同自主トレに合流。2年連続のグアム自主トレで体は万全。初日から定位置確保へアピールする。

 真っ黒に日焼けした顔で、梵が言葉に力を込めた。3年ぶりの春季キャンプ1軍スタート。レギュラー奪還へ向けたサバイバルレースを前に、闘志がみなぎる。

 「(春季キャンプは)やるからには1軍でやりたいと思っていた。まずはそこがスタートだから。全メニューをこなす?そのつもりで準備してきた」

 13、14年は両膝の古傷が考慮され2軍スタート。照準はあくまでも開幕に合わせていた。だが今年は立場が違う。昨季、遊撃での先発出場は50試合にとどまり、三塁で45試合に先発出場。今季も遊撃のレギュラーは確約されておらず、田中や木村らが虎視眈々(たんたん)と狙っている。

 緒方監督は梵のキャンプ1軍スタートに関して「本人の希望を受け入れた」と語った。ライバルに後れをとらないためにも、今年は1軍スタートに強くこだわった。

 準備は万全だ。小窪、会沢、上本と8日から12日間、2年連続でグアム自主トレを敢行。午前9時から練習を開始し、ランニングやダッシュ、ウエートトレを行うと、球場では打撃練習やノックを受けた。体をケアする時間を含めると終了時刻は午後7時。1日10時間、みっちり汗を流した。

 「体力面で限界まで追い込めた。体はできた」。爆弾をかかえる両膝も「大丈夫」と断言。この日は大野練習場での合同自主トレに参加。ノックやフリー打撃など、全メニューを軽快にこなした。

 緒方監督はプレーだけではなく、選手会長としても「チームを引っ張ってもらいたい」と期待を寄せた。今季が節目のプロ10年目。守り続けてきた遊撃に「こだわりがある」と言う。2月1日から横一線で始まる戦い。負けるわけにはいかない。

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