キラ弾!鯉敗戦も光った エルドは心配

 「広島3‐4阪神」(14日、米子)

 野村鯉が競り負け、連勝を逃した。2点を追う九回には、阪神の守護神・呉昇桓からキラ・カアイフエ内野手(30)が32試合ぶりの4号ソロ。1点差まで詰め寄ったが、あと一歩及ばなかった。心配なのは4打数無安打、2三振に終わった4番のブラッド・エルドレッド内野手(33)の状態。ここまで首位を走る原動力となっていただけに、早期の復調を信じるしかない。

 最後まで諦めないのが今年の鯉打線だ。2点を追う九回、マウンドには阪神の守護神・呉昇桓。敗戦濃厚の状況だったが、キラがそんな暗い雰囲気を吹き飛ばした。

 カウント2‐2からの5球目、力強いスイングで147キロの直球を完璧に打ち砕いた。米子の夜空に吸い込まれる白球は、そのまま右翼席の場外へと消えていった。4月5日のDeNA戦(マツダ)以来、32試合ぶりの4号ソロ。結果は1点及ばなかったが、「感触はあった。その前の甘い球を逃してしまったが、しっかり仕留めることができた」と納得した表情だった。

 思わぬアクシデントで離脱した悪夢は、今も忘れない。4月22日のヤクルト戦(神宮)で背中に死球を受け、転倒。「背骨に当たって足がしびれ、無感覚になる状態は初めてだった。痛さよりも怖さの方が大きかった」と振り返った。

 検査の結果、「脊髄振とう」と診断され、出場選手登録を抹消された。代わりに昇格したロサリオの活躍もテレビで観戦。「素晴らしい活躍をしていたのも知っている」と危機感を募らせていた。

 5月3日に復帰後は、コンスタントに安打をマーク。そしてようやく待ちに待った復帰後初の一発が出た。

 ただ逆に、3、4月の月間MVPを受賞したエルドレッドの状態が深刻だ。一回は1死二塁で三ゴロ、四回は併殺打、その後は2三振。これで最近3試合は12打数無安打、9三振。試合後も「ノーコメント」と険しい表情だった。

 野村監督は「最後は接戦だったが前半にもっと点を取っていかないといけない」と語気を強めた。エルドレッドについては「ハッパをかけないといけない」と頭が痛い様子。チームの命運を握る両助っ人だけに、キラが好調なうちにエルドレッドが復調してくれるのを信じるしかない。

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