“男マエダ”4勝目で鯉の貯金「12」

 「広島13‐5中日」(10日、マツダ)

 広島・前田健太投手(26)が7回4失点ながら打線の援護に助けられ、チームトップタイの4勝目を挙げた。球団企画でツアーを組み来場した、関東のカープ女子148人に白星を届けた。首位固めを狙うチームは16安打13得点、打線がともに今季最多タイと爆発し、逆転で3連勝。16年ぶりとなる、今季最多貯金12に積み上げた。

 粋な心遣いだ。前田が左翼側ベランダ席のカープ女子を総立ちにさせた。試合後のお立ち台。最後に「関東からカープ女子が来てくれたということで、勝てて良かった。応援ありがとうございました」と、肉声を届けた。

 その瞬間、球団初の企画で来広した148人から黄色い歓声が沸騰。前田は両手を振って応じてみせた。

 お立ち台の第一声は「今日はヒーローではないんですけど、球団から行けと言われたので許してください。すいません。テンションが低くて…」。珍しく乗り気ではなかったが、きっちり球場を沸かせるのがマエケンだ。

 7回4失点でチームトップタイの4勝目。一回、森野に真ん中の直球を打たれ先制3ランを献上した。1点差に迫った三回、先頭打者として自ら中前打を放ったのを起点に、10人攻撃で4点を奪い逆転。二回以降はスライダーを軸に立ち直り、今季最多9三振を奪った。

 前田は「内容がなさすぎ。勝たせてもらったので、反省して次は修正したい。初回に3点取られると難しい。逆転してもらってから切り替えられた」と、野手に感謝した。野村監督からは「初回のあとはマエケンも、打線も頑張ってくれた」とねぎらわれた。

 前田はカープ女子を「男女問わず魅力のある球団ということは、選手としてもやりがいがある」と歓迎する。今年1月には都内でカープ女子を対象としたトークイベントに参加。「意外に広島と縁がないファンが多い。ここ何年かで一気に増えた感じがする」と実感した。全国区となりつつある人気を、意気に感じていた。

 チームは3度の足踏みを乗り越え、今季最多貯金12に到達した。「まだシーズンは長い。満足せずどんどん増やしたい」。それは絶対エースである、自分自身への言葉でもある。

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