“がっ九里”初黒星 次こそリベンG
「広島5‐11巨人」(26日、マツダ)
端正な顔がゆがんだ。ドラフト2位・九里(亜大)は六回2死二、三塁から、坂本に高めに浮いた変化球を捉えられた。左越え二塁打となり2者が生還。7点目を献上した。
五回までに5失点。それでも五回裏の打席に立った。挽回する機会を与えられながら生かせず、チームの連勝を止め、プロ初黒星を喫した。「負けたのは僕のせい。ゲームをつくることもできなかった。反省しかない」と潔く責任を背負った。
ただ、同情すべき点はある。初回は長野の左飛をロサリオがグラブに当てるも落球(記録は二塁打)。五回は坂本の三ゴロを堂林が悪送球。いずれも失点につながったが「あの後を抑えられないのが悔しい」と、言い訳はしなかった。
巨人戦初登板。真っ向勝負は貫いた。「気持ちで負けたら、どこに投げても打たれる」。四球は1つのみ。直球の最速は144キロ。強気に内角も突いた。
その姿勢は買われた。山内投手コーチは「いい球は投げていた。追い込んだ後に甘くなった反省を生かしてほしい」と、今後も先発機会を与える方針だ。
評価がガタ落ちしたわけではない。ロペスと村田に浴びた本塁打も、成長への糧にすればいい。右腕の「しっかり修正したい」という誓いを、次のマウンドで体現すればいい。

