大瀬良で貯金10!25年ぶり4月大台

 「ヤクルト2-9広島」(24日、神宮)

 広島のドラフト1位・大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が、8回8安打2失点で2勝目を挙げた。ドラフト3位・田中広輔内野手(24)=JR東日本=はプロ1号の逆転3ランを放ち、ルーキーが投打に躍動。チームは今季初の同一カード3連勝で、16年ぶりに貯金10に到達。4月中の大台到達は25年ぶりで、首位をがっちりキープした。

 右手をぐっと握って、大瀬良はさっそうとマウンドを駆け下りた。三回2死二塁、バレンティンを直球で空振り三振に抑えた時だった。2日のプロ初登板で同点2ランを浴びた相手。「自分の一番の魅力、真っすぐで三振が取れたのが大きかった」。4打数1安打2三振。リベンジした。

 自己最長の8回、自己最多117球を投げ、8安打2失点。変化球の精度に苦しんだが、直球を多投して「どれだけ打たれても本塁にかえさなければいい」と粘った。六回には「たまたまです」と自ら右前適時打を放った。

 八回を初めて3者凡退に抑えると、野村監督から降板を告げられたが続投を直訴。「いつも中継ぎの方に助けてもらっている。1回でも長く投げたい」との思いだった。

 指揮官は「辛抱してもらった」と説き伏せたが「バレンティンを抑えたのが大きかった。打たれながら八回までよく投げた」と、賛辞を惜しまなかった。

 同期に助けられた。初回に先制を許すも、二回に田中が逆転3ラン。「大きな3点でした。すごく感謝しています」。今季初の同一カード3連勝で98年以来の貯金10となり、4月中の大台到達は89年以来。ルーキー2人が導いた。

 大学時代、常に授業では最前列中央に席を取り続けた。4年時は大学日本代表の活動などで、保健体育の教員免許取得をあきらめかけた。教員から「あんな真面目な学生が免許を取れないのはおかしい」と声が上がり、教育実習の日取りを移すなどの措置を受け、無事免許を取得した。

 試合後は左翼スタンドからの「大瀬良」コールが止まらなかった。「今日の調子で勝てたのは野手やファンの後押しのおかげです」。実直な人柄と真っ向勝負。大瀬良は勝てる投手であり、勝たせたい投手でもある。

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