一岡、高速フォークで開幕ローテじゃ

 「広島紅白戦、白組9-4紅組」(9日、天福)

 広島・一岡竜司投手(23)が9日、チーム初の実戦となる紅白戦に先発。2回無安打無失点5奪三振と快投した。最速145キロの直球に加え、高速フォークを織り交ぜ、打者を翻弄(ほんろう)した。巨人にFA移籍した大竹寛投手(30)の人的補償で広島入りした右腕。首脳陣の評価も急上昇し、開幕先発ローテ入りへ向け一歩前進した。

 ベビーフェースが一段と輝いた。一岡がチーム初実戦となる紅白戦で一発回答。武器の高速フォークで打者を手玉に取った。

 「速いフォークを投げて、三振を取りたいときに取れた」

 五回、紅組の3番手で登板した。菊池を高速フォークで空振り三振に仕留めると、丸は直球で見逃し三振。四回に右中間席へ2ランを放ったエルドレッドも見逃し三振に斬った。3者連続三振だ。

 勢いは加速した。六回は中堅・木村の失策などで1死三塁としたが、ここで「狙いにいった」。ギアを一段上げ、安部を高速フォークで追い込むと直球で空振り三振。続く白浜も三振に斬ってピンチを脱出した。「100点じゃないが次につながる」。2回無安打無失点5奪三振で任務完了だ。

 圧巻の投球に首脳陣はホクホク顔。野村監督は「三振を狙って取れた。すばらしい投球だった」と高評価。一方で阪神・御子柴スコアラーは「直球にキレがあるしフォークも思ったところに投げられる。大きな戦力」と警戒心を強めた。

 巨人2年目の昨夏に高速フォークを習得した。フォークの使い手で、広島にも在籍した豊田2軍投手コーチに相談。「それまではチェンジアップ気味だった。それを変えたかった」。握りを浅くし、よりスピードがある球を手に入れた。「最後はフォークを意識しているところに直球がきた」と見逃し三振に倒れた丸。この日145キロ計測した直球も生きるようになった。

 巨人時代はリリーフだったが、広島では開幕先発ローテ入りを狙う。長いイニングを投げるため98キロのカーブも織り交ぜ、緩急を使った投球も披露した。「人的補償でカープに来た。戦力になれるように頑張る」と一岡。高速フォークを自在に操り存在感を高めれば、目指す場所が見えてくる。

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