フィリップス鉄腕宣言!78試合登板超え
広島の新外国人、ザック・フィリップス投手(27)が28日、広島市のマツダスタジアムで入団会見に臨んだ。中継ぎとして期待される左腕は、複数回やワンポイントなど、場面を問わず登板する、フル回転を誓った。目標は01年の菊地原毅(現3軍投手コーチ)が持つ球団最多登板の78試合超えだ。背番号は「58」に決まった。
シャープな顔立ち。口元には男らしいひげを蓄えていた。イケメン左腕のフィリップスは「カープの一員になれてとてもうれしい。勝利に貢献したい」と力強く決意表明した。
持ち味は緩急を使った投球だ。最速154キロの直球を軸にカーブを織り交ぜる。昨季は3Aで50試合に登板、59回を投げ74三振と1イニング平均1・25三振をマークした。メジャー登板は通算19試合、15回2/3にとどまるが計14三振。大事な場面で三振を奪えるのも特徴の一つだ。
労を惜しまずフル回転する意気込みも心強い。「数字はこだわらない」としながら、「ワンポイントでも複数回でも投げてくれと言われたらいつでも準備する。登板数を増やしたいし、多ければ多いほどいい」と言い切った。目指すは広島の鉄腕超え。菊地原(現3軍投手コーチ)が持つ球団最多登板記録の78試合(01年)の更新にも意欲をのぞかせた。
準備は着々と整えてきた。アメリカ時代、日本人野手と対戦経験はないが、元巨人のアルバラデホ(11年)から日本野球の情報をゲットした。さらに球団が提供したDVDもチェックし、日本人選手の特徴も既にインプット。「日本のボールでキャッチボールしている。フィーリングは良い」と公式球への対応も問題はない。
背番号は「58」に決まった。赤いユニホームに袖を通すと「初めてメジャーに昇格した時の背番号が58だよ」。縁起の良い番号に思わず表情を崩した。
初めてCSに進出した昨季の救援陣はミコライオ、永川、横山ら右腕が占めた。1年を通して活躍した左腕は、久本ただ一人。その一角をフィリップスが担えば投手起用のバラエティーが増える。「チームが求めることは何でもする」。投手陣の救世主となり、23年ぶりのV奪還へ向けフル回転する。