G入り大竹が感謝…鯉党の声援忘れない

 広島からFA宣言した大竹寛投手(30)が25日、マツダスタジアムで巨人入りを表明した。FA宣言後、巨人、ソフトバンク、楽天の3球団とFA交渉を行い、悩み抜いた末、巨人を選んだ決め手は「在京球団」だった。12年間親しんだ赤いユニホームと決別した右腕は来季、野村鯉のライバルとなる。

 表情は、明らかに緊張していた。松田オーナーへのあいさつを終えた大竹はテレビカメラの前に立ち、ゆっくりと口を開いた。

 「(結論は)出ました。今日、巨人の方にお世話になることを決めました」

 FA宣言した選手の中で、今オフ最大の目玉だった大竹。オファーが来たのは3球団。ソフトバンクからは4年総額7億円、楽天からは3年総額5億円など、高い評価を受けた。巨人も3年総額5億円以上の条件を提示したもようだが、「最終的にはそこではなかった」と強調した。

 条件面はどの球団も十分なものだった。では、巨人を選んだ理由は何か。それは「在京球団」だからだった。

 「どの球団も高い評価を頂いたが、環境面を含めて総合的に考えた。決め手は地元の関東で野球をしたいというところです」

 大竹は埼玉県出身で、高校も埼玉の浦和学院。広島に入団以降も在京志向は強い上、両親の体調面の問題もあり、「関東(の球団)ならば、家族が近くにいるので」という思いが球団選びを左右したようだ。

 ただ、12日にFA宣言した後は、苦悩の日々だったという。「FA宣言しようと思った次の日は、やっぱりカープでやろうと思ったり…こんなに考えるとは思わなかった」と本音を漏らした。

 広島に決別する大竹だが、12年間育ててくれた感謝の思いは忘れない。「思い出を一つと言われれば、今年CSに出られたこと。たくさんのカープファンの声援を受けながら、チームのみんなとプレーできたことですね」と言葉をかみしめた。

 来年は巨人のユニホームを身にまとい、広島を相手に投げる。「(対戦する)イメージは湧かない。現実的にあることだけど、その時になってみないと」。広島を今季初のCS出場に導いた右腕は来季、野村鯉のライバルとして立ちはだかる。

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