ドラ2九里“手土産”は大学日本一

 「明治神宮大会大学の部・決勝、亜大2-1明大」(20日、神宮)

 広島ドラフト2位指名の九里亜蓮投手(22)=亜大=が日本一で大学生活最後を飾った。明治神宮大会決勝で先発し、5回無失点に明大を抑え勝利投手となりプロ入りへ最高の弾みをつけた。九里に加え、大学No.1投手のドラフト1位・大瀬良大地投手(22)=九州共立大=の新戦力2トップで、鯉のローテは厚くなる!

 ピンチで一段ギアが上がるのは一級品の証しだ。九里は0‐0の四回無死二、三塁と明大の先制機にまずは4番・菅野を一邪飛に仕留めた。

 続くは日本ハム3位指名で侍ジャパンにも選ばれた好打者・岡。追い込むと、この日最速の141キロ直球を内角に投げ込み空振り三振。最後は中島を140キロで左飛にねじ伏せ、雄たけびを上げた。

 強気の直球勝負に「気持ちで負けたくなかった」と会心の表情。前日、6回1/3、1失点に続く連投も何の、5回2安打無失点、6奪三振。今大会は4日で3試合に先発し18回1/3を投げたタフネスぶり。昨季準決勝で敗れた雪辱を果たし、自身初の日本一を手にした。

 仲間から胴上げされ3度舞った。「悔しい気持ちを忘れず今年に臨んだ。最後まで仲間とグラウンドに立ててうれしい」と、喜びをあふれさせた。

 広島入団年の神宮大会で優勝した大学生投手は02年・永川勝(亜大)、10年・福井(早大)、11年・野村(明大)に続く快挙。プロでの共闘を誓うドラフト1位・大瀬良にも胸を張れる。「『優勝したぞ』とメールします」と笑顔で話した。

 最高の勲章を手に12月9日には入団会見が待つ。迷惑をかけた祖母・淳子さん(77)に晴れ姿を見せられる。

 米国人の父と日本人の母を持つ九里は幼少期に両親が離婚し祖母に預けられた。「グレて野球から離れた」と中学時代、不良仲間とつるむようになった。

 その時、道を戻してくれたのが祖母だった。「悪いことと自分の夢とどっちが大きいのか」を諭すと不良仲間から孫を守るため転校させた。「祖母や母を野球で成功して楽させてあげたい」と、今や更生した右腕は誓う。

 カープでは大竹がFA移籍が確実な情勢の中、即戦力ローテとして期待は大きい。「ことごとく勝てる投手になる。マエケンさん、摂津さん(ソフトバンク)、吉見さん(中日)のような選手を目指す」。大瀬良と九里。強力新人2人が“大竹ショック”を一掃する。

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