ドラ2九里、七回で降板も亜大が決勝へ

 「明治神宮野球大会・大学の部準決勝、亜大5‐1桐蔭横浜大」(19日、神宮)

 準決勝を行い亜大は広島ドラフト2位指名の九里亜蓮投手(4年・岡山理大付)が先発。昨年優勝の桐蔭横浜大を快調に抑えていたが、七回途中に同点に追いつかれ無念の降板となった。その後、タイブレークの延長十回に4点を挙げ勝利。亜大は6年ぶりの決勝進出を決めた。

 仲間を信じて見守るしかなかった。勝利の瞬間、九里は右手を突き上げてベンチを飛び出した。「今日は全然ダメ。野手に、(救援の)山崎に助けられた」。決勝進出にも、反省の弁ばかり並んだ。

 “因縁の七回”を乗り切れなかった。四球を与えて招いた1死一、三塁から、同点打を許し降板。「一番悪い部分が出た」。昨年も準決勝の七回にKOされた桐蔭横浜大に、またしてもつかまった。

 ただ違うのは、今年は白星をもたらしたことだ。最速147キロの直球は130キロ台後半。制球に苦しみながらも、ツーシームでコーナーを突き、カーブで緩急をつけて踏ん張った。5安打1失点5奪三振。悪いなりに先発の役目は果たした。

 抑えても、打たれても、九里はいつも「ありがとうございます」と口にする。全ての物事に感謝の気持ちを込める。この日も、降板後はベンチで声を出し続けた。「自分の成績より、勝ったことがすべて」という姿勢でもチームを支えてきた。

 同点で降板した悔しさを晴らすチャンスは仲間がくれた。泣いても笑っても大学野球は1試合。「マウンドに立ちたい気持ちはある。しっかり気持ちのこもったボールを投げたい」と、眼光鋭く誓った。日本一の右腕になって有終の美を飾る。

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