ああキラ凡打の山…4番がブレーキ
「阪神2-1広島」(31日、甲子園)
降雨により計2度、87分間も中断した長時間試合の敗戦は、徒労感を残した。広島最大の好機は1‐2と勝ち越された後の五回だ。
1死から久本、天谷、菊池の3連打で満塁と藤浪を攻め立てた。犠飛で同点の場面で打席には3番・丸。だが直球2球で追い込まれると、3球目、外角いっぱいスライダーに手が出ず見逃し三振。続く4番・キラは2球目、149キロに詰まり三邪飛に倒れた。
0‐1の二回には1死一、三塁で石原がセーフティースクイズを決め、同点に追い付いた。カープらしい攻撃で流れを呼び寄せたかに見えたが、4番のブレーキが響いた。
初回2死三塁では空振り三振。1‐1の三回には1死一、二塁で最悪の捕ゴロ併殺。3度の得点圏でいずれも仕事が果たせなかった。今季の対藤浪は0勝2敗となり、10勝目を献上した。
チームは最近4試合で計4得点。得点源だったキラが打点を挙げられていないのも要因だ。「打てる球を待ち、投手の失投を捉えるのが自分の打撃。安定感が強み」とキラは言う。
それでも来日1カ月半以上がたち、他球団のマークも厳しくなってきたのは確かだ。「走者をかえしたかったけど結果につながらなかった」と試合後は言葉少なにバスに乗り込んだ。
試合後、野村監督は打率・267まで急降下した丸に関し「別人になっている。打線をいじらないと」と発言。丸をスタメンから外し、この日、昇格したエルドレッドの起用を示唆した。
