野村“魔の八回”満塁被弾で一挙6失点
「広島3‐7ヤクルト」(27日、マツダ)
大入り3万人超の悲鳴とともに打球は右翼席に飛び込んだ。勝ち越しを許すヤクルト・川端の満塁弾。マウンド上の広島・野村は、ぼう然と見送るしかなかった。
3‐1とリードした八回に悪夢が待っていた。先頭・森岡に右前打を打たれ、続く中村に右中間を破られた。無死二、三塁。代打・岩村に右前に適時打を浴び1点差。続く代打・田中浩は打ち取ったが、投前への内野安打となり同点とされた。
その後、1死満塁。武内は三邪飛に斬り、2死。だがあと1死、耐え切れなかった。痛恨の満塁弾を浴び、1イニング6失点で逆転を許し降板。「先頭打者(を出したこと)ですね…。力不足と言えば力不足」と野村は試合後、肩を落とした。
初回、ミレッジにソロを被弾したが、二回以降は緩急自在にヤクルト打線を料理し、ゼロを並べた。その好投も暗転し、7回2/3でプロ入りワーストの7失点。「後半を抑えないと勝てない」と今季4敗目に唇をかんだ。
八回は本来なら勝利の方程式の出番だが、今村の不振が続投を選択させた。「下位打線だったし、そのまま行かせた。八回が鬼門というところ。祐輔(野村)に任せた。八回の投手を安定させて、スパッと代えられるように整えないと」。継投でも先発続投でも変わらぬ“魔の八回”に、野村監督も頭を抱えた。
勝てば3連勝のはずが、目前でスルリ。苦手の新人・小川相手に一時は勝ち越しながら結局4戦4敗とまたも白星を献上した。
