前田智9月復帰へ…悲願CSへ救世主!

 左手首骨折でリハビリ中の広島・前田智徳外野手(42)の復帰が9月にずれ込む可能性が高いことが21日、分かった。骨折後、4月に手術をした時点では球宴明けにも復帰できるとみられていたが、完治まで予想以上の時間を要したもよう。ただ、現在はほぼ完治し、実戦復帰までは時間の問題。勝負どころの9月決戦に備え、これから状態を上げていく。

 1人でぽつんと、室内から見える海を眺めていた。前田智は現在、毎日のように大野練習場に通い、リハビリに励んでいる。この日も姿を現すと、入念にストレッチを開始。リハビリメニューを黙々とこなした。

 当初の予定では、今ごろ1軍復帰へ向け最終段階に入っていたはずだった。4月23日のヤクルト戦(神宮)で、左手首に死球を受けて負傷。「左尺骨骨折」と診断され、同25日に広島市内の病院で手術を受けた。本格的な練習再開まで2、3カ月の見込みとされ、球宴明けの後半戦にも1軍復帰かとみられていた。

 だが予想より骨折した状態は複雑で、完治まで時間がかかったようだ。球団首脳は「骨のくっつき具合がまだ。(復帰は)9月だろう。(百パーセントで打つのが)8月半ばとして、それくらい。8月に戻れればと思っていたのが1カ月くらい遅いという感じ」と明かした。

 ただ、患部の状態は確実に良化している。7月16日にCT検査を受け、状態を確認。痛めていた左手を使い、両手でティー打撃を開始し、現在では約50球の球数を打っているという。

 骨折後、前田智をサポートしてきた関係者の声も明るい。浅井3軍統括コーチは「(左手首は)9割方良くなっていると医師から言われているし、全力で野球をやってもいいと言われている。医学的には障壁になるものはない」と上向きであることを説明。松原3軍チーフトレーナーも「医師から許しは出ている。あとは本人の感覚に委ねている」と話した。

 今後はマシン打撃やロングティー、屋外でのフリー打撃など段階を踏み、2軍戦出場を目指していく方針。この日マツダスタジアムで全体練習を行った野村監督は「彼が戻って来た時、チームが上を目指すところにいないといけない。そこで力を発揮して欲しい」と、前田智復帰までAクラス争いに踏みとどまることを誓った。昨季は勝負どころの9月に失速。今季は正念場で、前田智が救世主になる。

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