エルド前倒し!5日緊急昇格即スタメン

 「ウエスタン、オリックス3‐0広島」(4日、神戸第二)

 広島・野村謙二郎監督(46)がウエスタン・オリックス戦を視察し、ブラッド・エルドレッド内野手(32)の緊急昇格を決断。5日のロッテ戦(マツダ)で即スタメン起用することを明言した。同外野手は4月20日に右手を骨折し、1日の2軍戦で実戦復帰。当初は8日の西武戦(マツダ)で1軍復帰予定だったが5連敗、ワースト借金9の苦境に前倒しする。貧打線の起爆剤として待望の大砲が投入される。

 神戸サブ球場でウエスタン戦を最後までチェックした野村監督は試合後、バックネット裏の一室で内田2軍監督と約20分間話し込んだ。1軍の苦境を救ってくれる選手を切望し、密な意見交換。続いて部屋にエルドレッドを呼び寄せると、5日・ロッテ戦(マツダ)で1軍昇格させることを直接、告げた。

 「上げます。(2軍戦で)コンスタントに打っているし、しっかり振れている。あしたスタメンで使います。彼が来てやってくれれば、雰囲気が変わってくれる」。帰り際、監督は緊急昇格に加え、即先発起用することも明言した。

 前夜まで迷っていた。「(エルドレッドを)上げるのは僕もコーチもすぐすぐ、ということですがいい状態で上げたい。はまれば起爆剤になるけど、見切り発車になってはね。だけどそういうことを言っている場合じゃない」

 4月20日の巨人戦(マツダ)で死球を受け、右第5中手骨を骨折した。実戦まで6~8週間と診断されたが、驚異の回復で1日の2軍戦に復帰。いきなり代打で本塁打を放った。本人の意向もあり、2軍で打席数を重ね、1軍合流は8日の西武戦(マツダ)が当初のプランだった。

 一方で5連敗のチームは、今季ワーストの借金9。特に貧打は深刻で5試合でわずか計6点だ。この窮状にテコ入れは不可欠で、“前倒し”を決断せざるをえなかった。

 この日のエルドレッドは「5番・一塁」で先発。四回には2死一塁から近藤の137キロを中前にはじき返し、3打数1安打だった。

 「強いスイングができている。投手と対戦するレベルに達している。右手に痛みもないし、体はいい状態。もう少し(ファームで)打席に立ちたいのはあるけど、チームの役に立ちたい。上のチームにすぐ戻りたい」と準備OKを強調した。

 開幕から4番に入り、離脱前まで打率・242、2本塁打、9打点ながら、鯉打線に数少ない大砲。赤ヘルの救世主となるべく、緊急出撃する。

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