4連敗の鯉に希望…岩本が初タイムリー

 「広島2-3DeNA」(6日、マツダ)

 野村鯉が泥沼にはまった。1点差に追いつめながらも拙攻の連続であと1点が奪えず、広島は今季2度目の4連敗。借金も今季ワーストの5まで膨れあがったが、明るい希望もあった。開幕2軍スタートの岩本貴裕外野手(27)が「5番・一塁」で今季初出場し、適時打となる今季初安打をマーク。2軍落ちした栗原健太内野手(31)の穴を埋める活躍を予感させた。                

 3タテを食らった東京ドームの悪夢を振り払えなかった。あと1本が出なかった巨人戦。その嫌な流れを、本拠地マツダスタジムまで持ち帰ってしまった。

 最大の好機は八回にやってきた。振り逃げと四球で無死一、二塁。ここで打席には4番の広瀬が入った。一塁ベンチから出たサインは「送りバント」。しかしソーサの直球に押され、宙に上がった飛球は、そのまま捕手のグラブに収まった。

 結果的に、このバント失敗が勝敗の分かれ目だった。野村監督は「(送りバントで)二、三塁にして最低でも1点という形を描いていた。広瀬が3ランを打ってくれれば一番いいが、得点を取る確率が高い方を選んだ。4番の広瀬は打っているが、バントの時もある。同点にすれば、ウチは残りの投手(今村、ミコライオ)がいたから。ずっと押していただけにもったいない」と、厳しい表情で振り返った。

 この日、開幕から調子が上がらなかった栗原が2軍に降格した。エルドレッドも、前田智もいない鯉打線。次々と実力者が1軍から消え、戦力は苦しい状況だが、今後の戦いにおいて楽しみな戦力が出てきた。開幕2軍スタートの岩本だ。

 前日5日に1軍に登録され、この日は「5番・一塁」で初出場した。四回には1死二塁で中前へ今季初安打。これが適時打となり、今季初打点も記録。これには「やっと自分も開幕しました」と安どのコメントを寄せた。八回の打席でも1死一、二塁で中堅方向へ会心の一撃。荒波の好守に阻まれたが、しっかりバットに捉えた打球だった。

 さすがに敗れただけに「いい当たりでもアウトになっては意味がない」と岩本の表情は険しかった。それでも「打球は悪くなかった。これまでやってきたことを全力でプレーするだけ」言い切った。昨季もシーズン途中から再昇格し、19試合連続安打でAクラス争いにチームを押し上げた。今年もその再現を背番号10に託す。

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