マエケン復活7回0封!防御率トップ

 「阪神0-5広島」(1日、甲子園)

 広島・前田健太投手(25)が復活星を飾った。右腕痛からの復帰先発で最速149キロをマーク。三塁すら踏ませず、7回4安打無失点に抑えた。開幕から無傷の3連勝、23イニング連続無失点で、防御率は両リーグ断トツの0・30となった。チームは帰って来たエースで2カード連続勝ち越し、3位に浮上した。

 敵地、甲子園でヒーローインタビューを受ける前田健に虎党は「さっすがやなあ!」と、悔し紛れに絶叫した。敵も味方も脱帽するしかない。病み上がりとは思えぬ圧巻の91球だった。

 右上腕三頭筋膜炎で21日に登録を抹消されてから最短10日。「いろんな球を使って、試合の中で修正するしかない」と、ぶっつけ本番だった。

 「不安はあった」と、初回は「探り探り」。変化球でコーナーを突く投球で無失点に抑えた。そして、二回以降は「行けると思った」と、スイッチが切り替わった。

 右腕を全力で振れることを確認すると、直球は140キロ台後半を次々に計測。虎打線を相手に五回まで毎回三振を奪う。4‐0の五回2死からは代打・伊藤隼を追い込むと、最後は内角高めにこの日最速149キロで空振り三振に斬った。

 「あそこは力を入れた。ボール球だったし狙った所と違うし、真っすぐはまだ納得はいかない」。試合後はそう振り返ったものの、周囲にはまさに格の違いに映った。4‐0の七回も新井良を147キロで空振り三振に仕留めた。

 「抹消明けゼロで抑えられた。勝てたのは大きい。これからもっと良くしたい。不安はなくなりました」

 WBCでベストナインに輝き世界のエースとなったが、反動は大きかった。右腕痛は「初めて」。同じ箇所を痛めた経験のある大竹に相談し治癒期間なども聞いた。「球数が多いとどうなるか」と珍しく弱気な姿もあった。だが18日ぶり先発で7回を4安打無失点。三塁すら踏ませぬ虎料理で不安も一掃した。

 これで開幕から無傷の3連勝。開幕カードの巨人戦(東京ドーム)で坂本にソロ被弾したのが今季唯一の失点だ。23イニング連続無失点で、防御率は両リーグ断トツ1位、驚異の0・30となった。

 首もとには昨季同様、「カリスマ性」を呼び寄せる石のネックレスを着用する。「まだまだカリスマ性が出ていない」と、今季はどん欲にさらなる注目を求めている。

 3位浮上! 野村監督は「さすがの投球」とうなった。チームも2カード連続勝ち越しで勝率5割復帰に再王手をかけ、3位に浮上。帰ってきた『絶対エース』が勢いを付け、3日からは東京ドームで巨人戦。首位相手にさあ鯉昇りの季節じゃ。

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