久本が古巣の竜に奮投!戦力外見返した
「中日4‐5広島」(12日、ナゴド)
慣れ親しんだマウンドに上がった。中日の大応援団を敵にまわし、ナゴヤドームに先発として帰ってきた。昨オフ、中日から戦力外となった久本は、前回先発の阪神戦(5日・マツダ)に並ぶ自己最多タイの6回、プロ12年目で最多となる110球を投げた。失点は3。勝ち星は付かなかったが、先発として十分な役割を果たした。
初回から力が入り球が上ずった。「古巣を確実に意識してしまった。自分の中で邪魔になっていた」。いきなり先制点を許し、三、六回にも失点した。
特に逆転してもらった直後の六回は2死満塁、あと1人を仕留めれば移籍初勝利に大きく前進する場面で、代打藤井に右前に同点打を許した。「肝心なところで点を取られてしまった。(相手の)弱いところも知っているので考え過ぎた。逆にシンプルにいけばよかった」と後悔した。
開幕から3試合先発し、結果を出し続けている。野村監督も「ゲームを十分作ってくれている。古巣相手ということであの回(六回)までと思ったんだが、野球は難しい」という。2011年10月4日の広島戦(ナゴヤドーム)以来の勝ち星を付けるために交代を我慢したが、勝てなかった。
「きょうのようなピッチングをしていたらまだまだですよ」。最後まで反省の言葉しかなかった背番号65だが、2年ぶりの白星はそう遠くない。
