広島の中崎翔太投手（２０）と戸田隆矢（１９）が開幕ローテの座を懸け、１３日の巨人戦（福山）で“ガチンコ勝負”することが１２日、分かった。中崎が先発で３、４回を、戸田が２番手で３回を投げる予定。結果を出した方が開幕ローテ入りするサバイバル登板に臨む。

　開幕ローテ入りの経験がない２人。つかみ取れば初の栄誉だが、残りはあと１席。負けられない思いで必死なのは年上の中崎だ。「（開幕ローテを）狙える位置に来ているので、狙っていきたい」と言い切り、「戸田以上にしっかり抑えたい」と鼻息を荒くした。

　中崎より１歳下の戸田は、控えめながら虎視眈々（たんたん）と狙っている。「アピールする立場なので、それを忘れずに投げたい」。１軍経験は昨年の１試合だけ。実績では中崎に劣るが、マウンドで投げる姿には野村監督も「投げっぷりがいい」と高い評価を与えている。

　現状ではＷＢＣ日本代表の前田健を筆頭に、バリントン、大竹、野村の４人がローテ当確。これに久本が続き、６番目が中崎、７番目が戸田という順番だが、山内投手コーチは「中崎の開幕ローテは当確していない。戸田を含めて競争」と、２人に発奮を促した。

　野村監督も２人に期待している。「いい投手は四球を出さない。中崎にしても、戸田にしても、分かっていると思う」。若武者がマウンドで熱い火花を散らす。